【面接対策】イズムの面接で実際にお聞きする「ご質問例」と「意図・模範解答」を公開

イズムの面接では、お互いのミスマッチをなくし、ご入社後にどのようなステップでスキルアップしていただくかを具体的にイメージできるよう、技術的なバックグラウンドに関するご質問をいくつかさせていただいております。

基本的な面接の流れは以下の通りです。

【イズムのご紹介 → 質疑応答 → 自己紹介 → イズムからのご質問(★ココ!) → 質疑応答 → 終了】

ここでは、面接の中で「イズムからのご質問」として実際に投げかけさせていただく質問の例と、その意図、そして「こういう風に答えていただけると嬉しい!」という模範解答をご紹介します。

現時点でイズムの先輩エンジニアであれば、誰もがすらすらと答えられるものばかりですが、これまでに小規模な案件や限られた工程しか経験してこなかった場合、すぐには答えが出ないものもあるかもしれません。
これらは「入社後に経験を積めば、驚くほど簡単に振り返られるようになる質問」です。
現時点で完璧に答えられなくても、上流工程や設計に挑戦したいという「意図や意欲」があれば大歓迎ですので、ぜひリラックスして読み進めてみてください!


質問1:システム開発の一連の流れと各工程の成果物について

「システム開発は非常に高度な仕事ですが、要件定義からテストまで一連の流れと、各工程の成果物を説明してください」

  • 質問の意図
    • 開発全体のライフサイクルを俯瞰して理解できているか、各工程が次の工程にどう繋がっているかを把握しているかを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • 各工程の目的と、そこで作成される代表的な成果物(ドキュメントやコード)を順序立てて網羅します。
  • 解答例「システム開発は、大きく分けて『要件定義』『基本設計』『詳細設計』『コーディング』『テスト』という流れで進みます。
    • 要件定義: 顧客の要望を整理し、システム化する範囲を決めます。成果物は要件定義書、ER図、シーケンス図などです。
    • 基本設計: ユーザーから見える部分や大枠の構造を設計します。成果物は画面遷移図、処理概要、フロー図、CRUD図などです。
    • 詳細設計: 開発者が実装できるレベルまで落とし込みます。成果物はクラス図、モジュール構成図、非機能要件の仕様書などです。
    • コーディング: 実装フェーズです。ソースコードそのものや、API、バッチ処理、ソースコードレビュー記録が成果物となります。
    • テスト: 段階的に品質を検証します。単体・結合・総合テストの各仕様書と、テスト結果報告書が成果物となります。近年ではデプロイ自動化の設定スクリプトなども含まれます。」

質問2:要件定義の担当範囲と顧客との関わり方

「要件定義で実際に担当した範囲と成果物について教えてください。また、顧客との打ち合わせでは、どのような立場で参加していましたか?」

  • 質問の意図
    • 要件定義における基本的なスキル(ヒアリング、構造化、合意形成)と、顧客折衝の経験値・スタンスを測ります。
  • 模範解答のポイント
    • 単に「言われた通りにドキュメントを書いた」ではなく、ステークホルダー(関係者)の意見をどう集約し、優先順位をつけたかに触れます。
  • 解答例「前職のプロジェクトでは、顧客へのヒアリングから要件定義書の作成、および関係者へのレビューまで一通り担当しました。具体的には、顧客の業務課題をインタビューで抽出し、ユースケースやワイヤーフレームに落とし込んでイメージの乖離を防ぎました。機能の洗い出しの際は、ビジネスインパクトを考慮してMust/Should/Could/Won’tで優先順位を整理しました。 顧客との打ち合わせには、リードエンジニアのサポートという立場で参加し、技術的な実現可否(フィジビリティ)の観点から意見を述べ、変更管理の仕組みの策定にも関わりました」

質問3:基本設計におけるモジュール分割の基準

「基本設計でクラス構成やモジュール分割を考える際、どのような基準で分けますか?」

  • 質問の意図
    • 「単一責任の原則」「依存関係の最小化」「再利用性・拡張性」といった、クリーンな設計思想の基礎が身についているかを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • 変更に強いシステムを作るために、処理の役割をどう分離しているかを言語化します。
  • 解答例「最も意識しているのは『単一責任の原則』です。1つのクラスやモジュールが複数の役割(例えば、画面表示とデータベース操作の両方など)を持たないよう、役割を1つに絞ります。 具体的には、業務ロジック(ビジネスロジック)、データアクセス(DAO/リポジトリ)、UI(コントローラー)のようにレイヤーを分離し、お互いの依存関係を最小限に抑えます。これにより、将来的な仕様変更や機能追加があった際も、影響範囲を局所化し、再利用性や拡張性を保てるように設計します」

質問4:詳細設計の原則について

「詳細設計の原則について教えてください」

  • 質問の意図
    • 要件を具体的なコードレベルに構造化する知識があるか。オブジェクト指向(SOLID原則)、DB設計、API設計(RESTful等)の原則や、非機能要件の反映まで考慮できるかを見ます。
  • 模範解答のポイント
    • コードの「保守性」や「可読性」を高めるための具体的な設計原則(ルール)を挙げながら答えます。
  • 解答例「詳細設計における本質的な原則は、『開発者が迷わず、バグを生まないコードを書ける状態を作る』ことだと考えています。 具体的には、オブジェクト指向であればSOLID原則を意識し、結合度を低く、凝集度を高く設計します。DB設計においては正規化を行い整合性を保ちつつ、パフォーマンスを考慮して非機能要件(レスポンス速度やセキュリティ)を織り込みます。また、API設計においてはRESTfulな原則に則り、一貫性を持たせることで、実装時だけでなく将来の運用保守フェーズでもバグが起きにくい構造を記述することが原則です」

質問5:ドメイン層・サービス層の設計で気をつけていること

「業務ロジックを実装する際、ドメイン層・サービス層の設計において気をつけていることはありますか?」

  • 質問の意図
    • レイヤー分離の正しい理解度、業務ルールが肥大化した際への対応力、ドメイン駆動設計(DDD)やクリーンアーキテクチャなどの設計思想を「実務レベル」で噛み砕けているかを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • バズワードとしての設計理論の丸暗記ではなく、実務で「なぜそのレイヤーにその処理を書くのか」という意図を語ります。
  • 解答例「サービス層とドメイン層の責務を混同しないように気をつけています。サービス層はあくまでアプリケーションの流れ(トランザクション制御や他システム連携など)を制御する場であり、システム固有の純粋なビジネスルール(計算ロジックやドメインの制約など)はドメイン層(エンティティや値オブジェクト)に閉じ込めるようにしています。 これにより、ビジネスルールが変更された際の影響がサービス層に波及せず、コードの可読性とテストの容易性(テスタビリティ)を高く保つことができます」

質問6:API仕様のドキュメント化とレビュワー経験

「API仕様や設計内容をドキュメントにまとめたり、レビュワーとして関わった経験はありますか。また、良いAPI設計とは何だと思いますか?」

  • 質問の意図
    • 他開発者との技術的コミュニケーション能力、レビュワーとしての品質視点(一貫性・セキュリティ)、ツールの活用経験を測ります。
  • 模範解答のポイント
    • 「動けばいい」を超えて、利用する側の開発者が迷わない設計・ドキュメントとは何かを語ります。
  • 解答例「はい、Swagger(OpenAPI)を利用してAPI仕様書を作成し、フロントエンドエンジニアや外部システム連携の担当者とレビュー・合意形成を行った経験があります。 私が考える『良いAPI設計』とは、直感的で一貫性があり、壊れにくい(変更に強い)設計です。具体的には、エンドポイントの命名規則が統一されていること、適切なHTTPステータスコードと統一されたフォーマットのエラーレスポンスが返ること、バージョニングが考慮されていることです。レビュワーとしては、セキュリティ(認証・認可)の考慮漏れがないか、将来的な拡張性を狭める設計になっていないかという品質の観点から指摘を行うようにしています」

質問7:RESTの設計原則に即したエンドポイント定義

「エンドポイント設計やリクエスト/レスポンス仕様は、どのように定義・ドキュメント化していましたか?RESTの設計原則に即してお話ください」

  • 質問の意図
    • RESTfulな設計思想(リソースの表現、HTTPメソッドの正しい使い分けなど)を正しく理解し、実務に適用できているかを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • URLの組み立て方と、HTTPメソッドの意味合いをセットで説明します。
  • 解答例「RESTの原則に則り、URL(エンドポイント)には『操作(動詞)』ではなく『リソース(名詞)』を表現するように設計していました。例えば、ユーザー情報を取得・更新する場合、/getUsers のようなURLにするのではなく、/users/users/{id} という名詞のパスにします。 そのリソースに対して、取得は GET、新規作成は POST、更新は PUT(または PATCH)、削除は DELETE というように、HTTPメソッドを正しく使い分けます。リクエストやレスポンスのデータ形式は基本的にJSONとし、これらをSwaggerファイルに定義して、常に最新の仕様が自動ドキュメント化される仕組みをとっていました」

質問8:SOLID原則の理解と実務での活用

「オブジェクト指向設計における SOLID原則 について説明してください。特に、SRP(単一責任)、OCP(オープン/クローズド)、DIP(依存関係逆転)の理解と、実務にどう活かしたか具体例があれば教えてください」

  • 質問の意図
    • オブジェクト指向の本質的な原則を理解し、単なる知識ではなく実務のコード改善に活かせているかを見ます。
  • 模範解答のポイント
    • 3つの原則の要点を簡潔に述べ、それがもたらすメリット(変更のしやすさ、テストのしやすさ)に触れます。
  • 解答例SRP(単一責任の原則): クラスを変更する理由は1つだけに絞るという原則です。実務では、1つのクラスに詰め込まれがちな『CSV出力機能』を別クラスに切り出すことで、出力フォーマットが変わってもメインの業務ロジックに影響を与えないようにしました。
    • OCP(開放閉鎖の原則): 拡張に対して開いており、修正に対して閉じているという原則です。決済処理の実装において、インターフェースを導入することで、将来『クレジットカード決済』のほかに『QRコード決済』が追加されても、既存の決済処理コードを書き換えることなく、新しいクラスを追加するだけで対応できるようにしました。
    • DIP(依存関係逆転の原則): 上位モジュールが下位モジュールに依存せず、抽象(インターフェース)に依存すべきという原則です。ビジネスロジックが特定のデータベース操作クラス(具象)に直接依存しないよう、リポジトリインターフェースを挟むことで、テスト時にDB処理をモックに差し替えやすくし、テスト自動化を容易にしました」

質問9:複雑なビジネスロジックの設計(Fat Controller / Fat Model の回避)

「複雑なビジネスロジック(例:送料計算、ポイント付与ロジック)を実装する必要がある場合、どのようにクラスやメソッドを設計しますか?いわゆる『Fat Controller / Fat Model』を避けるために、どのような工夫をしますか?」

  • 質問の意図
    • コードの肥大化を防ぎ、保守性・テスト容易性を高めるための具体的なリファクタリング・設計スキルを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • ControllerやModelに処理を書きすぎず、専用のクラス(デザインパターンやドメインオブジェクト)へ責務を移譲するアプローチを語ります。
  • 解答例「Controllerには、リクエストの受け取りとレスポンスの返却(および簡単なバリデーション)のみを記述し、ビジネスロジックは一切書きません。 また、Modelが肥大化する『Fat Model』を防ぐために、複雑なビジネスロジックは専用のオブジェクト(ドメインサービスや、デザインパターンのStrategyパターンなど)に切り出します。例えば、送料計算ロジックであれば『ShippingCostCalculator』のような計算専用のクラスを独立させ、条件分岐や計算式をそこにカプセル化します。これにより、各クラスがシンプルになり、送料計算単体での自動テストも非常に書きやすくなります」

質問10:テストツール/ライブラリの経験と品質保証への意識

「単体テストや結合テストには、どのようなツール/ライブラリを使っていましたか?また、『単体テスト』と『結合テスト』の違いをどう捉えていますか?」

  • 質問の意図
    • 具体的な技術スタック(JUnit, Mockitoなど)の習熟度と、「勘や手作業」に頼らず自動テストで客観的に品質を証明する当事者意識があるかを見ます。
  • 模範解答のポイント
    • 自身が使用した経験のあるツールを挙げつつ、各テストレイヤーの目的(モックを使うか、コンポーネントを結合するか)の違いを説明します。
  • 解答例「Javaプロジェクトでは、単体テストに JUnit とモックフレームワークの Mockito を使用していました。APIの結合テストや結合テスト補助には MockMVCPostman を活用していました。 私の捉え方として、『単体テスト』は外部依存(DBや外部API)をモックに置き換え、クラス単体のロジックの正しさを高速に検証するもの。一方、『結合テスト』は実際にデータベースや複数のコンポーネントを組み合わせ、データの流れやインターフェースの連携が正しく機能するかを検証するもの、と区別しています。これらを自動化し、CI環境で毎回実行することで、デプロイ時の不具合を未然に防ぐ品質意識を持っています」

質問11:CI/CDの導入・改善経験

「リリース作業が人手による手順に依存し、デプロイに時間がかかる際、CI/CDの導入・改善を通じてどんな課題を解決し、どんな成果を数値(または定性的)で示せましたか?どのようなツールや仕組みで実現したかも教えてください」

  • 質問の意図
    • CI/CDを「単に知っている・使っている」だけでなく、「課題発見 → 技術的解決 → 成果の創出(DevOps的アプローチ)」というサイクルを回せるかを確認します。
  • 模範解答のポイント
    • Before(手動によるリスクや工数)と After(自動化による効率化・品質向上)を対比させて伝えます。
  • 解答例「以前のプロジェクトでは、手動でのビルドと手順書ベースのデプロイを行っており、リリースに毎回2名体制で1時間かかり、環境依存のミスも発生していました。 そこで、Jenkins(または GitHub Actions)を導入し、ステージング環境および本番環境へのデプロイを自動化しました。併せて、コミット時に自動テストが走る仕組みと、Docker による環境のコンテナ化、および本番デプロイ時の『承認ボタン付きパイプライン』を設定しました。 結果として、リリースに要する時間は 1時間から数分(ボタン一つ)に短縮 され、作業人数も1名で済むようになり、環境差分によるデプロイ不具合はゼロになりました。開発スピードと品質の両立に大きく貢献できたと考えています」

質問12:データベースの操作やクエリの読解レベル

「データベースの操作やクエリの読解について、具体的にはどのくらいのレベルの操作が可能でしょうか。CRUDだけでなく、JOIN、サブクエリ、集計関数を使いこなせますか?」

  • 質問の意図
    • バックエンド開発において必須となるDBスキルの深さを確認します。パフォーマンス(インデックスや実行計画)への意識があるかどうかも重要です。
  • 模範解答のポイント
    • 複雑なデータ抽出ができるスキルを示しつつ、アプリケーションに負荷をかけないための「パフォーマンス視点」をアピールします。
  • 解答例「基本的なCRUDはもちろん、実務において複数テーブルを組み合わせる JOIN や、条件に応じた サブクエリGROUP BY を使った集計関数を含む複雑なSQL文を日常的に作成・読解しています。 また、単に『動くクエリを書く』だけでなく、データ量が多いテーブルに対しては、インデックスが適切に効いているかを意識します。速度遅延が発生した際には、EXPLAIN(実行計画)を確認してテーブルスキャンが発生していないかを調査し、クエリのチューニングを行うレベルの対応が可能です」

最後に:今、答えられなくても全く問題ありません!

いかがでしたでしょうか? これらの質問を見て、「ちょっと難しそうだな…」「自分のこれまでの案件では触れられなかったな」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

でも、安心してください。最初からこれらすべてを完璧にこなせる必要はありません。

大事なのは、現時点での完璧な知識ではなく、「こういう高品質な設計やモダンな開発プロセスに挑戦してみたい」「エンジニアとしてもっと視座を高く持てる環境に行きたい」という意欲です。

イズムには、こうした設計思想や上流工程のノウハウを、実務を通じて基礎からしっかりと学べる環境と、背中を押してくれる先輩たちがいます。入社して1年も経てば、あなたもこの質問に「あ、それはですね…」と笑顔で答えられるようになっているはずです。

少しでもワクワクした方、自分の可能性を広げたいと思った方は、ぜひお気軽に御応募ください。面接で皆さまとお話しできるのを楽しみにしております!

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